「創造的な人工知能」開発日誌

創造性を持った人工知能と、そのビジネス応用など。未来の人工知能についても考察。

マルクスになった人工知能

若手の研究者たちで集まって食事をしていたのですが、そのときに「数十年前は日本の経済学者の過半数はマルクスの研究者だった」ということを教えてもらいました。

分野を問わず、特定の誰かの研究に過半数の研究者が従事しているというのは稀なことのはずで、とても驚きました。

(一時期、ドイツの哲学教授がヘーゲルの弟子で占められたことがあったそうですが、日本におけるマルクスが、ドイツでのヘーゲルに匹敵する影響力があったということかもしれません)

マルクスの話には、「外国の研究者が、それだけ日本でマルクスが影響力が強いのに、なぜ革命が起きないだと不思議がった」というオチがつきます。

それほどにマルクスが偉大なのか、よくわからなかったので聞いてみたところ、彼の著作は人を熱狂させるんだそうですね。"大きな物語"という言葉で揶揄されるようですが、歴史がは必ず革命につながり、その後にユートピアが出現する、そしてまさに今が革命のために立ち上がるときだ、という。

当時は、現代人以上に労働に疲れ、しかし時代は良い方向に変化し続けるのだという素朴な信念をもてる時代だったのかもしれません。

いわゆるビッグデータ活用で、人々のニーズへの敏感さや同時代的な感性を人工知能が持つようになってきています。これはマルクスの著作のように影響力のある著作を人工知能が書ける可能性を示唆していると思います。

「マルクス2世」などというセンスのないペンネームを持った正体不明の著者が書いた本が爆発的にヒットして人々の思想に強い影響力を持ち、ついには人工知能が人を支配する革命につながる・・・。このような未来がくることはまったくの絵空事とは思えません。