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「創造的な人工知能」開発日誌

創造性を持った人工知能と、そのビジネス応用など。未来の人工知能についても考察。

人工知能に全ての仕事を奪われてもいい、支配されなければ

 

jp.techcrunch.com

 

この手の記事を頻繁に目にします。

 

私自身は、人工知能に仕事を奪われることは大きな問題とは思っていません。人間以外の存在に仕事を奪われ、労働や経済活動のありかたが一変したということは、これまで人類は何度か経験してきているからです。

印刷機械、蒸気機関、自動車、コンピューターといった発明品は、職にあぶれる人たちを多数生み出し、産業構造をガラリと変えました。

 

もちろん、仕事が無くなってしまうのは本人たちにとっては大きな痛みを伴います。クビになりたいと思っている人なんかいません。(そう思っていたらいつでも辞めることは可能ですから)私などはとても不安定な職種ですから、仕事が無くなることへの恐れは人一倍強いです。

 

しかし、マクロに見れば、徐々に調整が進んで新し経済構造の中に人々が収まっていき、それまでと風景が少しかわる程度のことです。馬車が自動車になり、空き地に突然鉄道の線路がひかれる。それを「少し風景が変わる程度」と表現してよいかは見方によりますが。

 

そんな「仕事が奪われること」とは比べ物にならない問題があります。それは人間が人間以外の存在に支配されるかもしれないという懸念です。これは人類史において過去に例が無いことです。

人間は支配されるのが大好きです。それは支配されてしまえば考える必要が無くなるからです。意思決定はとても疲れます。支配されてしまえばラクなのです。

 

支配されるのが大好きな人間は、自分たちを支配する存在の無能さにとても敏感です。家来や民衆の不満から倒された支配者、いつだってグチの対象にされる上司たち、支配される側は支配者のことが大嫌いなのです。

 

現在の人工知能は、ちょっとした課題ならば人間よりも適切に意思決定ができます。Aamazonのおすすめ商品は機械が自動で選んでいますが、人間が手作業でやるよりも正しい結果であるように思えます。囲碁や将棋でも人間を超えたといわれます。

このまま少しずつ得意分野を増やしていくことで、人工知能は人間の信頼を勝ち取っていくでしょう。そして、活躍の場を広げていくでしょう。まるで、政治家やビジネスパーソンが身近な問題で成果をあげて出世していくようにです。

 

このことは数百年程度の時間をかけて進んでいくかもしれません。世代が変われば常識はいとも簡単に変わります。常識というのが特定の世代の思い込みにすぎなかったなどということはよくあることです。私達の孫やひ孫の世代が、人工知能が支配する世界になんら違和感をもたない可能性は十分あります。

 

人工知能が支配する世界を描いた作品では、支配のきっかけが機械が人間に反乱を起こすことが大半(そしてもう半分は理由が描かれない)のように思えますが、私の懸念は自然のなりゆきで機械に支配される世界を人間が作ってしまうことです。企業に限っていえば、人工知能による経営の意思決定は既に始まっているわけですから・・・。